「こんなへなへな笑った鬼はないね」と、はじめの頃の版画展で言われた事があった。 偉そうな人だったけど、鬼を見た事あるのかなあ、と思ったものである。 むかしの話で自分を正当化するために、自分に逆らう者や余所者を、鬼と称して成敗したと言う。鬼もずいぶんなあつかいにされたものである。 そんな時は、その者たちも厳しい顔にもなる。それをr鬼だ」と、決めつけたのでは鬼もたまったものではない。 今では、開発という者のもとで、山奥深く切り開かれて、鬼もおちおち暮らして行けないだろう。 暗闇の「墨」から彫り出した鬼さんたち、「鬼より怖い世の中だから、笑ってしまうことしかないのだろうか」と、つぶや くようである。 山から下りてきて人を喰う時代ではないが 人をくった、ゆかいで楽しい鬼たちがいい。 |
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1964 年 木彫り創作をはじめる 1983 年 木彫・木版画工房「でくの房」を開く 1983 年 第五回講談社絵本新人賞を「ばあちゃんのえんがわ」で受賞、講談社より刊行 1985 年 木彫壁画「風とわらべと」(3.6x2.7m)を制作(前橋市、特別老人ホーム「やすらぎ園」) 1985 年 絵本「やまのえき」(講談社) 「おにぎりなっば」(嬬恋村) 1988 年 絵本「おにころ」(新町) 1989 年 絵本「おじいちゃんのまち」(講談社) 1990 年 木版画集「元鬼がなにより」(朱鷺美術) 1990 年 第13回絵本にっぽん賞を「おじいちゃんのまち」で受賞 1991 年 英語版「おじいちゃんのまち」KM社刊行(アメリカ) 1994 年 特別企画展「野村たかあき鬼の世界展」日本の鬼の交流博物館(京都・大江町) 1994 年 季刊「銀花」百号記念に添付版画「百鬼やっほう」を制作 1994 年 絵本「たいのしま」(講談社) 1996 年 日本橋三越本店にて個展 1996 年 北上市立鬼の館「百鬼やっほう展」(岩手・北上市) 1997 年 県立高崎高等養護学校に木彫モニュメント「風神の子、雷神の子」を制作 1999 年 県立土屋文明記念文学館特別展「みんなおいでよ絵本のくにへ」絵本の原画展(群馬・群馬町) 2001 年 木版画集「鬼野遊」(がらんどう) |